2025/03/07 16:33
Producer's Story
株式会社秋田白神食品
▸お話しをお伺いした、株式会社秋田白神食品の荒谷颯万常務

【スッキリゴボウチャとの出会い】
秋田イイモノの2人は、秋田の良い物を探し回っています。
東京出張の際には、東京ビッグサイトなどの大箱で行われる商談会にも積極的に足を運びます。
ある日の商談会で、私たちはスッキリゴボウチャに出会いました。
その場で試飲可能だったので1杯頂いて飲んでみたところ、その味に驚きました。
「全然エグ味がない!!!」
ゴボウ茶と聞くとゴボウのエグ味を想像してしまい、「健康に良いことはなんとなく分かるけど...」といった具合で、遠慮しがちな商品でしたが見事に裏切ってくれました。
また、鼻に抜けるゴボウの香りが素晴らしく、旨み・甘みを味わえますが後味はスッキリとしています。
とても感動した2人は生産現場を見たくなり、早速山本郡三種町にある秋田白神食品さんの会社にお伺いしました。
▸美味しさに感動した「スッキリゴボウチャ」

【栽培のこだわり】
実はスッキリゴボウチャは、ゴボウの生産から加工、そしてパッケージングまで一社一貫製造の商品。
ゴボウは、白神山地を臨む土地にて育てられています。
日本海とは防砂林を挟んですぐという位置関係にある畑は、砂地の土地。(内陸・横手育ちの秋田イイモノの2人は砂地の畑を見たことがなかったので、大変びっくりしました。)
肥料の吸収が早く、成長を邪魔するものは何もないので、ゴボウは下に向かってぐんぐんと伸びます。
栽培においてのこだわりは、大きく2つ。
1つ目は、本来秋収穫のところを越冬させ、雪解けの春に収穫すること。
そうすることで、ゴボウは雪の下で凍らないように自ら成分を変化。具体的には、ゴボウに含まれる水溶性食物繊維「イヌリン」が「フラクトオリゴ糖」に分解されるのだそう。
つまり、越冬することで糖度が上がり、さらに美味しくなるのです。雪国ならではの栽培方法により、エグ味が少なくゴボウ本来の甘みを楽むことができているんですね。
2つ目は、畑に農薬を使用せず、雑草は全て歩いて手作業で取り除くこと。
ゴボウの皮には整腸作用のあるイヌリンや、体のサビや老化を減らしてくれる抗酸化成分ポリフェノールが豊富に含まれているなど体に嬉しいパワーがたくさん。
そんな美味しいゴボウを皮ごと使用するため、お客様に安心して飲んでいただけるように手間暇を惜しみません。
ほかにも、砂地をふかふかの畑にするための土作りなど、美味しいゴボウ茶は土作りから始まっています。
▸ゴボウ畑

▸砂地なので靴が沈みます

▸ゴボウの収穫

【加工のこだわり】
次に加工のこだわりをお伺いしました。
そもそもゴボウ茶の製造工程ですが、[収穫]→[洗浄]→[裁断]→[乾燥]→[焙煎]→[パック詰め]という流れで作られています。
4月に種を蒔き、2 or 3月の収穫まで長い間土の中にいたゴボウですが、風味を落とさぬよう収穫から乾燥までは1~2日で一気に行います。そして、焙煎はパッケージングの都度行っているそうです。
加工において大変なのは、この「焙煎」の部分。
焙煎がお茶の味を決めると言ってもいいほど、重要な作業なんだそう。
火力、開口部の大きさ、回転の速さ、焙煎量などポイントはたくさんありますが、特に意識しているのは常に火の当たる角度で焙煎すること。
また、けむりが出てきたら焙煎をストップするなど仕上がり具合は目で確認します。
上手に焙煎されたゴボウ茶は朱色に輝き、周囲は甘く香ばしい香りで満たされるんだそうですよ。(その場面に遭遇したかった...!)
ちなみに、使っている焙煎機は会社オリジナル。ものづくりが好きな社長が、タバコ屋をやっていた時の機械を再利用したのだそうで。回転しながら圧力をかけて焙煎していきます。(残念ながら焙煎機の写真はありません)
▸パッケージング

【スッキリゴボウチャの楽しみ方】
体に良いゴボウ茶ですが、ノンカフェインなので時間を気にせず楽しめるのも推せるポイント。産前産後の女性も安心して飲めることを意識したそうです。
スッキリゴボウチャは、ごぼうの旨みや成分をしっかり抽出できるよう研究を重ねてたどり着いた「極粒仕上げ」。
1つのティーバッグから約400cc、マグカップで2~3杯分の抽出が可能です。お湯で淹れるほか、麦茶のようにポットにお水とティーバッグを入れて一晩冷蔵庫に置くだけで、簡単に水出しでも楽しめます。
ホットミルクで淹れるとホットラテに。(お好みでお砂糖を入れても〇)
また、ティーバッグの中身はゴボウなので、開けてお料理に使用することもできます。(お茶として飲んだあとでも〇)
お茶漬けや、炊き込みご飯に。煮物や鍋料理の仕上げの風味付けにもいいかもしれません。
楽しみ方が多数あるのもいいですね!
▸ホットミルクでゴボウチャラテ

【会社の成り立ち】
実は秋田白神食品さんのことは、「おかずがっこ」で存じておりました。
いまや「おかずがっこ」は秋田県内のスーパーマーケットやお土産売り場だけでなく、東京に行けば地方物産の秋田コーナーにて高確率で見るほど大人気の商品です。ですが、実はこの「スッキリゴボウチャ」が最初の商品なんだそうです。
秋田白神食品さんは農家からスタートしています。
八郎潟でしじみ漁などをやっていましたが、タバコ農家を経て、ゴボウ栽培を始めました。そして、加工品を作ろうとできた商品が「スッキリゴボウチャ」なんだそう。
その後、ギバサを使った商品の「とろギバサ」→「おかずがっこ」→「いぶりがっこ」という順番で商品を作っていきます。
▸会社のメンバー

【ヒット商品「おかずがっこ」】
前述の商品化の順番をみてアレ?と思った方、いらっしゃるのではないでしょうか?
「いぶりがっこ」→「おかずがっこ」ではないの?
私たちも疑問に思いました。
おかずがっこを見たことがあり、いぶりがっこ作りを知っている人ならそう思ってもおかしくないはず。
なぜなら、大根の端っこを使って「おかずがっこ」ができていると思っていたから。
実は、知り合いのいぶりがっこ業者さんから大根の端っこを引き受けたことで生まれたのが「おかずがっこ」。
いぶりがっこ作りで大量に出る端っこで何か作れないかと模索して生み出されました。
細切り昆布を加え、鰹節風のオリジナルのタレで味付けした「おかずがっこ」は、白米のおともにも、酒のつまみにも最強。
おかずがっこが生まれてからは大根作りも自社で始め、現在は大根だけで約10町歩。県内でも5本の指に入るくらいの規模で育てているそうです。
「大根があれば、いぶりがっこ作りも自分たちでできるね。」ということで、いぶりがっこ作りも開始。
燻しすぎると真っ黒になってしまうので、燻しの工程を特にこだわり、綺麗な金色のいぶりがっこを目指しているそう。
味も甘すぎず、老若男女問わず、特に子どもも美味しいと食べてくれるよう意識しているとのことでした。
大ヒット商品を生み出している秋田白神食品さんには今後も要注目ですね!
▸「おかずがっこ」

▸商品案内

▸社屋の看板

株式会社秋田白神食品さんの商品はコチラから↓
■【“飲む”雪の下ごぼう】スッキリゴボウチャ(10包)×3セット
■【最強おかずをオトモに】 秋田のまんまけぇセット(あきたこまち[5kg]+おかずがっこ甘口・甘辛[約250g×2])
【株式会社秋田白神食品】
代表取締役:荒谷 要伸
所在地:秋田県山本郡三種町大口字大口154-19
(文責:奥良美)